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愛犬が誤飲したらどうする?|危険な物と対処法を獣医師が詳しく解説|八幡みなみ動物病院|市川市の動物病院

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愛犬が誤飲したらどうする?|危険な物と対処法を獣医師が詳しく解説

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愛犬が誤飲したらどうする?|危険な物と対処法を獣医師が詳しく解説

犬の誤飲(誤食)は、思いがけず発生することがある危険なアクシデントです。飲み込んだ物の種類や詰まった場所によっては、深刻な健康リスクに発展することもあります。

特に好奇心が旺盛な子犬では、誤飲のリスクが高まるため、犬を迎える前にその危険性を理解しておくことが重要です。

今回は、犬の誤飲が引き起こす危険性と、万が一誤飲してしまったときの対処法についてご紹介します。

■目次
1.犬の誤飲とは
2.誤飲の危険性が高いもの
3.誤飲してしまったときの症状
4.誤飲時の応急処置
5.誤飲の診断と治療
6.誤飲の予防法
7.まとめ

 

犬の誤飲とは

誤飲とは、犬が食べてはいけないものをうっかり飲み込んでしまうことを指します。犬は好奇心が旺盛で、口を使って物を確認する習性があります。

そのため、気になるものがあればつい口に入れてしまい、そのまま飲み込んでしまうことが多く見られます。

 

誤飲の危険性が高いもの

犬が誤飲しやすいものは、身の回りに意外とたくさんあります。安全な環境を整えるためにも、今一度ご自宅を見渡し、これらの物を犬が届かない場所に保管するようにしましょう。

・紐やリボン:紐状の物を飲み込むと消化管に絡まりやすく、最悪の場合、腸が引っ張られて避けてしまうことがあり、とても危険です。

・薬品類:人用の薬や洗剤(特にジェルボールなど)は非常に危険です。人用の薬は成分が犬にとって強すぎるため、腎臓や肝臓に重大なダメージを与えることがあります。

・食品:チョコレートやキシリトール入りのガム、アボカド、玉ねぎなど、犬が食べてはいけない食材が多くあります。
また、鳥の骨や焼き鳥の串などもよく誤飲されやすいです。

・硬貨:硬貨は犬の消化管に対して大きく、詰まってしまうと消化管が閉塞する恐れがあります。

・電池:特にボタン電池は粘膜に触れるとすぐに化学反応を起こし、短時間で深刻な障害を引き起こします。

・小さなおもちゃや部品:犬が遊んでいるうちに飲み込みやすく、形や大きさによっては消化管を傷つけたり詰まったりする可能性があります。

・靴下や下着などの衣類:飲み込むと水分を吸って膨らみ、消化管に詰まりやすくなります。

・針や釣り針:消化管に突き刺さり、重大なケガを引き起こします。

・ゴム製品:消化管に詰まるリスクがあります。

・観葉植物の葉:種類によっては有毒な物があり、食べてしまうと中毒症状を引き起こすことがあります。

 

誤飲してしまったときの症状

犬が誤飲してしまうと、以下のような消化器症状が現れることがあります。愛犬の様子にこれらの異変が見られたら、すぐに獣医師に相談してください。

・嘔吐
・食欲不振
・普段よりも動きが鈍くなり、ぐったりしている
・お腹に触られるのを嫌がる
・便秘または下痢
・呼吸が苦しそう
・いつもより多く唾液が出ている

嘔吐や下痢についてはこちらで解説しています

 

誤飲時の応急処置

犬が何かを飲み込んだか確信が持てなくても、迷わずに早めに受診し、検査で確認することが重要です。処置が遅れると命に関わることもありますので、少しでも心配な場合は、すぐに獣医師に相談してください。

もし遊んだものが散らかっていた場合は、まず落ち着いて状況を確認し、何かなくなっている部分がないかチェックしてください。飲み込んだ物が特定できる場合は、その素材や大きさを把握し、残っている破片があれば、動物病院に持参することをおすすめします。

無理に吐かせようとするとかえって危険なことがありますので、必ず緊急対応が可能な動物病院で処置を受けるようにしましょう。また、犬を揺さぶったり逆さにしたりしては絶対にいけません。口やお尻から異物が見えていても、無理に引っ張らないでください。

まずはかかりつけの獣医師に連絡し、もし休診や夜間の場合は、すぐに救急病院に向かいましょう。移動の際は犬の体勢をできるだけ一定に保ち、お腹を強く持たずに運んでください。クレートやキャリーケースに入れて連れて行くと、より安全です。

 

誤飲の診断と治療

病院では、以下の検査を組み合わせて診断を行います。

レントゲン検査

レントゲンに写る異物であれば、その場所や形状を確認し、消化管が詰まっているかどうかを予測できます。

 

血液検査

異物が消化管に詰まっている場合や、中毒を引き起こす食品や薬物を飲み込んだ場合は、血液検査で全身の状態を確認します。また、内視鏡検査の前に麻酔を行う場合も、血液検査が必要です。

 

内視鏡検査

麻酔をかけたうえで、口や肛門から内視鏡を挿入し、カメラで異物を直接確認します。異物が見つかった場合には、鉗子を使って異物を挟み、取り出すことができる場合もあります。

 

手術

内視鏡で異物を取り出せない場合や、内視鏡が届かない位置に異物がある場合には、外科手術が選択されます。手術では、お腹を開いて胃や腸を切開し、異物を取り除きます

 

誤飲の予防法

誤飲は飼い主様の注意でほとんど防ぐことができるアクシデントです。まず、危険な物を犬の届かない場所に保管することが基本です。

また、犬が遊ぶ時や散歩中は目を離さず、しっかり見守ることが大切です。特におもちゃを与える際は、犬用として販売されているものであっても安全とは限りません。紐が付いている物や、ほつれやすいおもちゃ、部品が取れやすい物は避けましょう。お留守番の際はおもちゃを与えたままにしないことも予防に効果的です。

さらに、しつけも誤飲防止には有効です。「まて」や「はなせ」などの基本的なコマンドを身につけさせることで、いざという時に対応しやすくなります。

そして、定期的に家の中をチェックし、古くなったおもちゃを買い換えるなど、家族全員で危険な物の再確認を行うことも忘れずにしましょう。日頃の少しの注意で、愛犬を誤飲から守ることができます。

 

まとめ

犬の誤飲(誤食)は意外と頻繁に起こるアクシデントですが、多くの場合、飼い主様の注意で防ぐことができます。

特に子犬や好奇心旺盛な犬を飼っている場合は、家の環境をしっかり整えて、危険なものを犬の届かない場所に置くなどの対策を徹底しましょう。

 

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