愛犬・愛猫の体重減少は病気のサイン?原因と予防策を徹底解説
- 2024年10月18日
- 病気について
愛犬や愛猫の体重が減ってしまうと、飼い主様にとっては心配の種となりますよね。体重の変化が一時的なものなのか、それとも病気のサインなのかを見極めることは、とても大切です。そして、適切な対応を取るためには、その原因を正しく理解することが必要です。
今回は、動物たちの体重減少に隠れた原因や、日々の観察でチェックしておきたいポイント、そしてどのような対応が必要かについて詳しく解説します。
■目次
1.犬や猫の体重が変わるのは普通のこと?
2.愛犬や愛猫の体重が減る理由とは?
3.体重減少時にチェックしたいポイント
4.体重減少が見られたときの対処法
5.体重減少を防ぐためのポイント
6.こんな症状が見られたらすぐに獣医師へ相談を
7.まとめ
犬や猫の体重が変わるのは普通のこと?
犬や猫の体重は、日々の食事量や活動量によって少しずつ変動することがよくあり、通常であれば、体重の2〜3%程度の変動は特に問題ありません。しかし、もし1週間で体重が5%以上減少している場合は、注意が必要です。
体重の変動は年齢や体格によっても異なるので、定期的に体重を測って記録しておくことが大切です。ちょっとした変化に気づくためにも、日頃のチェックを習慣にしましょう。
愛犬や愛猫の体重が減る理由とは?
愛犬や愛猫の体重が減る原因はさまざまですが、主に以下のようなものが考えられます。
・消化器系の問題:胃腸炎や炎症性腸疾患などで、栄養がうまく吸収できなくなることがあります。
・内分泌系の病気:甲状腺機能亢進症や糖尿病があると、体の代謝が乱れ、体重が減ることがあります。
甲状腺機能亢進症についてはこちらで解説しています
糖尿病についてはこちらで解説しています
・腎臓の病気:老廃物の排出がうまくいかず、食欲が落ち、嘔吐を引き起こすことがあります。
・肝臓の病気:栄養の代謝がうまくいかず、食欲不振や嘔吐につながることがあります。
・がん:体力が消耗し、食欲が低下することがあります。
・歯や口のトラブル:歯の痛みや歯周病で食べるのが難しくなることがあります。
・寄生虫感染:体の中で栄養を奪われたり、消化器の症状を引き起こしたりします。
・ストレスや環境の変化:食欲がなくなったり、急に活発になりすぎたりすることがあります。
・食事の問題:餌の量や質、好みの違いによって、必要な栄養が摂れないことがあります。
・加齢:年齢を重ねると消化吸収が落ちたり、活動量が減ったりして痩せることがあります。
体重減少時にチェックしたいポイント
愛犬や愛猫の体重が減っていると感じたら、次のポイントを観察してみましょう。
・体重の変化の速さと程度:体重が急に減っているのか、ゆっくり減っているのかを確認しましょう。
・食欲の変化:食べる量が減っていないか、食べ物の好みが変わっていないかをチェックしてください。
・飲み水の量:いつもよりたくさん水を飲んでいる、またはほとんど飲んでいないと感じたら注意が必要です。
・活動量の変化:元気がなくなっていたり、反対に落ち着きがなくなっていたりしないか観察しましょう。
・他の症状の有無:嘔吐や下痢、咳、皮膚の状態の変化など、いつもと違う症状が出ていないかをチェックしてみてください。
体重減少が見られたときの対処法
愛犬や愛猫の体重が減っていると感じたときは、次の方法を試してみましょう。
<食事の見直し>
消化しやすい食事を少量ずつ、回数を増やして与えてみてください。
<高カロリーのフードを選ぶ>
獣医師に相談しながら、適した高カロリーフードを選ぶのも一つの方法です。
<食事の温度や与え方を工夫する>
ご飯を少し温めたり、手から与えたりすることで食欲がわくこともあります。
<ストレスの原因を減らす>
環境の変化や騒音など、愛犬や愛猫にとってストレスになるものを取り除くように心がけましょう。
<運動量の調整>
あまり激しい運動は避けて、ゆっくり休む時間を確保してあげてください。
これらは一時的な対処法ですが、症状が改善しない場合や心配なときは、早めに獣医師に相談することをおすすめします。
体重減少を防ぐためのポイント
愛犬や愛猫の体重減少を予防するためには、いくつかのポイントに気をつけましょう。
まず、週に1回程度、同じ条件で体重を測り、記録しておくと、体重の変化にすぐ気づくことができます。
また、年齢や健康状態に合わせた適切な量と質の食事を与えることが大切です。ストレスを減らすためには、落ち着ける環境を整え、普段から安心できる時間を過ごせるように心がけましょう。
さらに、口の中のケアも欠かさず行うことが大切です。定期的な歯のブラッシングや歯石の除去を行うことで、健康を維持する手助けになります。
そして、年に1〜2回の健康診断を受けることで、早めに体の異常を見つけることができます。これらの習慣を日々の生活に取り入れることで、愛犬や愛猫の体重をしっかり管理し、健康を守ることができるでしょう。
こんな症状が見られたらすぐに獣医師へ相談を
以下のような症状や状況が見られた場合は、早めに獣医師に診てもらいましょう。
・急激な体重減少:1週間で5%以上の体重が減っている場合は、深刻な病気が隠れている可能性があります。
・食欲不振が続く:2日以上まったく食べない場合は、何らかの体調不良が考えられます。
・極度の脱水症状:皮膚をつまんだときに元に戻りにくい、目がくぼんでいるような場合は、早急な対応が必要です。
・重度の嘔吐や下痢:脱水や体内のバランスが崩れることがあるため、早めの対応が求められます。
・呼吸が苦しそう:呼吸がしづらそうな場合は、酸素不足の可能性があり、非常に危険です。
まとめ
愛犬や愛猫の体重減少には、さまざまな原因が考えられます。日頃の観察と適切なケアが大切ですが、少しでも気になる症状が見られた場合は、早めに獣医師に相談しましょう。
早めに気づいて治療を始めることで、大切な家族の健康を守り、元気な毎日を支えることにつながります。
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