去勢手術・避妊手術
去勢手術・避妊手術は、多くの飼い主さまと動物たちにとって初めての手術になります。
安心して手術を受けていただくためにも、心配なことや分からないことがあれば、納得できるまでお尋ねください。
①手術の時期
生後6ヶ月以降での手術をご案内しております。
マーキングなどでお困りだったり、成長のペースに不安のある場合は、手術時期のご相談もいたします。
②麻酔について
吸入麻酔による全身麻酔を行います。
鎮静薬や鎮痛薬を適切に用いることで、麻酔薬を必要以上に使用しないようにいたします。
手術中は人工呼吸器や麻酔モニターにより、慎重に麻酔管理をしております。
③手術の傷口
性別や犬猫により傷口の場所が異なります。
去勢手術(男の子)
- 犬
- 陰嚢と陰茎の中間あたり
- 猫
- 左右の精巣の間
通常は、1つの傷口から精巣を両方とも取り出すことができます。
傷口の長さは数センチ程度になりますが、精巣の大きさにより多少変わってきます。
猫は皮膚の縫合の必要はありませんが、犬では皮膚の縫合を行います。
避妊手術(女の子)
- 犬
- おへそのすぐ下あたり
- 猫
- おへそと恥骨の中間あたり
当院では子宮卵巣全摘出術を採用しております。
子宮と左右の卵巣を取り出す、最も一般的な手術方法になります。
お腹の中の血管を結んだり、お腹の筋肉を縫うために糸を用いる場合、全て吸収糸(体の中で溶ける糸)を用いており体内に残ることはありません。
④手術後から退院まで
麻酔直後はまだ体を思うように動かせないこともありますので、手術後の状態は丁寧に観察いたします。
手術後の経過を確認するため、また安静に過ごしてもらうため、通常は翌日の退院をご提案しております。
(日帰りをご希望の飼い主さまは担当獣医師がご相談いたします。動物たちの様子により無理をさせないことも大切です。)
⑤退院後の様子
いつも通り動くことができますし、傷口を強く痛がるようなこともほとんどありません。
とはいえ、傷口を執拗に舐めたりしないよう、抜糸が終わるまでは術後服の着用をお勧めしております。
食事は翌日からは普段通り食べることができます。
外見ではわからない手術の疲れや、入院のストレスはありますので、数日は出来るだけ安静にするようにしましょう。
⑥治療の終了
経過に問題がなければ、1から2週間程度で治療は終了となります。
抜糸が必要な場合も、その場で済んでしまいますのでご安心ください。